「あの人、ステキだな」といわれる人は、その人に合ったメイクをしています。
悪目立ちせず、なじんでいる状態です。
メイクがなじむということは、肌の状態もよいということ。
年齢を重ねても透明感のある肌をキープし続けている人もいれば、若い人でもさまざまな肌トラブルに悩んでいる人もいます。
その違いは何なのでしょうか?
飛び交う美容情報
今やあらゆるところで、美容に関する情報を目にします。
最近はさすがにまったく間違っている情報は少なくなりましたが、自分の肌の状態に合っていない方法で行うとトラブルを招いてしまいます。
たとえばこんな悩みはありませんか?
□メイクはしっかり落としているつもりなのに、化粧水が肌に入っていかない
□クレンジング、洗顔料を使って2回洗顔をしているのに、肌がざらざらしている
□高価な化粧品を使っているが、今一つ、効果を感じられない
□保湿をしているが、シワは深くなるばかり
□スクラブ洗顔をしているが、毛穴がめだってしまう
□日焼けした肌が冬になっても白く戻らない
□生理前になるとニキビができやすい
一つでも当てはまることがある方へ。今からでも、遅くありません。
素肌の力を生かすお手入れを身につけましょう。
キメの整った肌とは?
「美しい肌」は「キメの整った肌」と言い換えることもできます。いったいどういう状態なのでしょう。
肌の表面には、細かい網目模様の溝があります。
この溝は「皮溝(ひこう)」と呼ばれ、皮溝によって分けられ、盛り上がっている三角形または四角形の部分を「皮丘(ひきゅう)」といいます。
皮溝が深く細くなっていて、皮丘が規則正しくふっくらと盛り上がっている状態を「キメが整っている」といいます。
皮丘がふっくらと均一に並んでいれば、毛穴も目立たず、光が反射するため透明感も出ます。
化粧水も入っていきやすくなり、メイクのノリもよくなるという好循環が生まれるのです。
キメの整った肌
キメが乱れると
皮溝が網目状にならず流れている状態を「キメが乱れている」といいます。
皮丘もしぼんで不揃いになり、肌触りがガサガサしています。
光の反射力も衰えるため、くすんだように見えます。
キメが乱れた肌
主な原因は肌の乾燥と摩擦によるものです。
毛穴が開くことでもキメは乱れます。保湿すること、摩擦を避けることに気を付けてお手入れを続けましょう。
肌は三層に分かれている
肌は大きく分けて「表皮」「真皮」「皮下組織」と3つの構造になっています。
このなかに血管やリンパ管、毛穴などがあり、それぞれの役割を果たしています。
一般に美肌に関わる部分は、「表皮」と「真皮」です。
表皮の構造と役割
表皮の厚みはわずか0.2mm。目で見ている部分、表皮の一番外側の角層にいたっては、0.02mmという薄さです。
おもな役割は保護をすること。刺激から守り、有害物質の侵入を防ぎます。
肌内部の水分が蒸発するのを防いで、うるおいを保つという重要な役割があります。
スキンケア商品の成分で「セラミド」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、表皮の角層は、セラミドを主体とした細胞間脂質がブロック状となっている角質細胞の間を埋めているのです。
角質細胞が均一に並んで細胞間脂質がその間に満ちていると、バリア機能が働いて外の刺激から肌を守るというしくみです。
真皮の構造と役割
真皮の厚みは表皮の約10倍です。役割としては、肌を支えること。
毛細血管が通っているので栄養分を受け取るいっぽうで老廃物や二酸化炭素を排出したり、血管の拡張、収縮による体温調節にも関係しています。
真皮の3大成分は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といったおなじみの成分です。
コラーゲンは、真皮内にネット状の構造をはりめぐらして真皮を支えています。
このコラーゲンに巻き付いて弾力を補っているのがエラスチン。
エラスチンはゴムのような弾力を備えているので、じん帯などの伸縮性に富んだ組織に多く含まれています。
そしてそのすきまを埋めているのがヒアルロン酸。
たっぷりの水分を抱え込み、ゼリー状になっています。
この3つの成分が肌の弾力やハリを作っているのです。
弾力・ハリを作り出すのは?
この肌の弾力やハリを保つのには、真皮内に存在する「線維芽細胞」がとても重要になってきます。
なぜならコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった弾力成分を作り出すのがこの「線維芽細胞」だからです。
これが正常に働いていることにより、弾力成分が生み出されてハリ、弾力が保たれます。古くなったコラーゲンやエラスチンの分解もここで行っています。
つまり、線維芽細胞の働きを活発にするように、紫外線対策やエイジングケアをしていく必要があるのです。
読んでくださりありがとうございました。