間違った洗顔を続けていると、いつの間にか肌にダメージを与えてトラブルを招く可能性があります。
正しく洗顔をしていると肌は自分で美しく生まれ変わってくれるのです。
でも「石けんを使えばいいんでしょ」と、泡立てずにそのまま石けんを使うのはおすすめしません。
泡を作ると、洗浄成分が泡のなかで細かく分散してくれるので、肌の負担が軽くなるのです。
泡立てずにそのまま使うと刺激が強すぎて肌トラブルの原因になることもあります。
今回は石けんを泡立てて、洗顔をするお話です。
石けんは生クリームのような泡が理想
せっかく泡立てるのであれば、汚れをきちんと落とせる泡を作りたいですね。
よい洗顔ができるかどうかは、泡の仕上がりで決まります。
理想は生クリームのようにきめ細かい泡。
片手にたっぷりできればOKです。
下にしても落ちない程度の弾力があり、肌にのせたときに手が触れなければダメージも与えません。
吸着する面が多いため、肌のキメの奥に入り込んだ汚れや古い角質を取り去ります。
泡は水分と石けんの量によって仕上がりが変わってきますので、まずは何度か試してみてください。
(ドロドロした泡)
石けんが少なく、水分が多いとドロドロした泡になってしまいます。
(スカスカした泡)
水分が少ないと、スカスカした泡になってしまいます。
*どちらの泡も、直接手が肌に触れてしまうため、摩擦で肌にダメージを与えてしまいがちです。
うまく肌に泡がのらずに、汚れが残ってしまうこともあります。
石けんの泡立て方
ここでは泡だてネットを使って泡立てる方法をご紹介します。
*手で泡立ててもよいのですが、ネットを使うよりも時間はかかります。
①泡立てネットを水切りします
●形は裾から石けんを入れることのできる「スカート型」がおすすめです。
空気が入りやすいので泡がつぶれにくく、たくさんの泡を作ることができます。
●水で濡らしておきます。
このとき、たくさんの泡を作ろうとしてビショビショのままにしてはいけません。
水分が多くなり、ドロドロした泡になってしまうからです。
泡立ちが少ないかも、と思うくらいの水分で始めて、途中で水滴を加えながら泡立てるのがよいです。
②顔をぬるま湯で軽く洗います
●石けんを泡立てる前に、流水で顔を洗います。
皮脂を落とし過ぎないようにぬるま湯(32度くらい)で洗いましょう。
③石けんをネットにすりつけます
●濡らした石けんを泡立てネットの中に入れて、ネットの裾の部分を握り石けんを20回~30回すりつけます。
④泡立てネットの裾を広げて上下に動かします
●石けんを取り出し、ネットの裾を広げます。
裾を広げたまま上から手の指で押さえ、中に空気を入れるように上下にネットを動かします。
⑤空気を含ませながら泡立てます
●泡立てネットに空気を含ませるように、手でもみ込みながら泡立てていきます。
泡がつぶれないように手の間を少しあけましょう。
途中で水滴を加えて泡立ちを大きくします。
⑥泡立てネットから泡を取ります
●生クリームのような泡になったら泡立てネットを指の間から引き抜きます。
泡立てはおよそ60秒くらいです。
泡で洗顔してみましょう
前の項で作った泡で、いよいよ洗顔です。
その前に注意したいポイントがあります。
■洗顔自体には時間をかけ過ぎないこと
・せっかく作った泡だから、ゆっくりゆっくり時間をかけて洗顔をしたいという気持ちもありますが、長い時間をかけると肌に必要な皮脂まで取り去ってしまいます。
洗顔のめやすは1分以内で済ませましょう。
■手のひらの泡をそのまま顔全体に、いっきに付けないこと
・顔全体に泡をのせてしまうと、皮膚の薄い目元や口元に長く洗浄成分が触れることになります。
これが乾燥を招いてしまいます。
泡をのせる順番を守りましょう。
■シャワーで洗い流さないこと
・勢いよくシャワーで流したほうが汚れも取れやすいと思ってしまいますが、シャワーの水圧は肌には強すぎます。
手ですくったぬるま湯で洗うのがベターです。
入浴中でつい、シャワーで流してしまう人は、水流を少し弱めにして、片手で顔をおおってシャワーを浴びると、水流が直接顔にかからず、間接的に流してくれます。
■同じタオルを何日も使わないこと
1度使ったタオルは、雑菌が繁殖しています。
きれいになった肌に雑菌を移さないように、いつもきれいなタオルを使用しましょう。
タオルではなく、ティッシュを顔にあてて水分をとる方法もあります。
洗顔のしかた
①始めはTゾーン
まずは、皮脂の分泌が活発なTゾーン(おでこ、眉間、鼻すじ)から泡をのせて、泡を転がすようにやさしく洗います。
②ほっぺたとあごに泡をのせます
・ほっぺたとあごにも泡をのせたら、顔の中心から外に向かい指の腹で円を描くようにくるくると泡を転がしていきます。
フェイスライン、髪の生え際も忘れずに。
③目元、口元にも泡をのせます
・目元、口元といったデリケートな部分には2,3回そっと指でなでるだけでOKです。
④流水(ぬるま湯)ですすぎます
・体温よりも低いぬるま湯でよくすすぎます。
⑤タオルで水分をとります
・吸水性のあるやわらかいタオルを使って、肌をこすらないようにあてていきます。
水分がタオルに移っていく感覚です。
これで洗顔は完了です。
こんなときも石けんを使うの?
洗顔については色々な方法が出ていますが、疑問に思うこともあるでしょう。
いくつかあげてみました。
Q:洗顔用の石けんで体を洗っても大丈夫?
A:皮膚はつながっているので、基本的には一つの石けんを使ってもかまいません。
ただし、体の皮膚は顔の皮膚よりも皮脂が少ないので、洗顔用の石けんで体を洗うと皮脂をとりすぎてカサカサしたり、かゆみを感じる場合があります。
敏感肌の人は洗浄力の低い石けんで洗ったほうがよいかもしれません。
肌の状態に合った石けんを使うことがポイントです。
Q:朝はぬるま湯だけで洗顔したほうがいいってホント?
A:こちらも肌の状態によります。
敏感肌、また日焼けなどにより肌が敏感になっているときは、ぬるま湯だけの洗顔をおすすめします。
通常は石けんを使用したほうがよいです。
寝ているときにも皮脂が分泌されるので、寝る前に塗ったスキンケアのクリームと混ざりあったり、何日も同じ枕カバーに肌が接触したりすると、雑菌が繁殖している可能性もあるからです。
夏など皮脂が多く分泌される時期は2回洗顔をおすすめしていますが、普段は1回洗顔でもよいでしょう(保湿タイプ)。
Q:毛穴につまった汚れはやっぱり取れない
A:泡立ちはじゅうぶんにできているでしょうか?
きめの細かい泡でないと毛穴の汚れまでは取れません。
泡がじゅうぶんなときは、気になる部分をいつもより長めに洗ってみてください。
毎日続けていくうちに、毛穴もゆるんで汚れは取れやすくなります。
そうはいっても
「うまく毛穴のつまりが取れない」
「もっと早く毛穴汚れを取りたい」
という場合は「酵素洗顔」という方法もあります。
なんとなく肌がごわごわしたり、毛穴の黒ずみがなかなか石けんの洗顔だけで落としきれていないのは、すでに角質が硬くなってしまっている可能性があります。
酵素で角質をやわらかくして、とりぞのくのが「酵素洗顔」です。
慣れないうちは、なかなかきれいな泡ができないものですが、次第にコツがつかめるようになります。
慣れてしまうと、泡立てないほうが気持ち悪く感じるようになると思います。
読んでくださりありがとうございました。