いつものヘアケアで毛が薄くなるの?

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ツヤのある、しなやかな髪のためのシャンプー、リンス、トリートメント。

ヘアスタイルを決めるためのスタイリング剤。

オシャレまたは白髪のためのカラーリング。

私たちは、毎日、さまざまな製品を使って髪をケアしています。

けれどもこれらが薄毛の原因を作っているかもしれないのです。

「頭皮をきれいに」の落とし穴

いつからでしょうか。

「毛穴に詰まった脂が発毛を妨げている」

「皮脂が多いと抜け毛が増えて薄毛になる」

このような考え方が広まって、毎日洗浄力の強いシャンプーを使ってゴシゴシ洗髪するようになりました。

いっぽう、昔の人は毎日シャンプーする習慣はありませんでした。

けれども昔の人のほうが薄毛の割合が多かったのかといえば疑問です。

もちろん、現代の日本は長寿大国で高齢者が多かったり、汚染化学物質が生活のなかにまで入り込んで体にも悪影響を与えている場合があるという状況はありますが、この毎日のシャンプーによって、かえって頭皮を傷めている人がいるのも事実です。

シャンプーによって、頭皮に必要な皮脂を落とし過ぎているのかもしれないのです。

ただ洗って汚れを落とすという考えから、どれだけ頭皮によいかという点に着目したシャンプーを使うことも必要ですね。

シャンプーがバリア機能を崩してしまう

人間の体は、外からの刺激を防ぐために内側から順番にセラミド、角質、皮脂といったバリア機能を備えています。

生きていくために必要な機能です。

さて、薄毛が気になりはじめた人がシャンプーする場面を思い浮かべてみましょう。

①一番外側にある皮脂膜が、洗浄力の強いシャンプーにより、取り除かれます。

②皮脂膜の下の角質が直接シャンプー液にさらされ、しかも頭皮は指でこすられます。

③こすられた角質が、はがれ落ちて、きめが乱れ頭皮が傷つきやすい状態になります。

④はがれた角質はフケとなり、かゆくなることがあります。

⑤フケ=不潔という観念から、洗浄力の強いシャンプーを使ってさらに頭皮を傷めます。

・・・思い当たることがあるかもしれませんね。

シャンプーで皮脂が取り除かれると、体は新しく皮脂を分泌して自分を守ろうとします。

これが毎日続くと、皮脂の分泌量はだんだん増えてくるため「薄毛になると頭皮がベタつく、だからベタつきを取らないと」と考えてしまい、悪循環に陥ってしまうのです。

洗浄力の強いシャンプーとは

食器用洗剤に代表されるように、「界面活性剤」を多く含んだ洗剤は、油汚れを落とすのには優れたものです。

油でベトベトになった食器が、指でこするとキュッキュッと音が出るくらいにきれいになると気持ちのよいものです。

界面活性剤は、化粧品を作るのに必要な成分ではありますが、体を洗浄するという面からみれば注意が必要です。

一般的なシャンプーも界面活性剤を含んでいます。

この配合が多ければ洗浄力も強くなります。

特に石油系は注意です。

界面活性剤には、膜を作る働きがあります。

髪にツヤを与えたり、ブラッシングのときに髪のすべりがよくなってからまりづらくなります。

いわゆるシリコン系シャンプーなどがあげられます。

毛穴に浸透する界面活性剤

シャンプーをすると、頭皮の毛穴もゆるんで開いてきます。

皮脂が取り除かれて、シャンプー成分の界面活性剤が毛穴の内部まで浸透しやすくなります。

頭皮をマッサージしながらシャンプーするため、ますます毛穴が開きやすくなり、毛穴に界面活性剤が入り込む環境を作ります。

これを続けると、毛穴内部でこれから生えてくる髪の毛にダメージを与え、元気のない毛が生えてくるというわけです。これが薄毛につながります。

それでもカラー、パーマはやめられない

「パーマやカラーリングは髪を傷める」

じゅうぶんにわかっていますが、それでもなかなかやめられるものではありません。

パーマ、カラーの溶液が頭皮に付着し、毛穴にも入りやすくなります。

髪の毛は、だいたい4、5年ほどですべてが生え変わります。

今はなんともなくても、2回から3回、髪の毛の生え変わってくるあたりから、髪質に影響が出てきやすいのです。

薄毛へまっしぐら

洗浄力の強いシャンプーで皮脂を取り去り、カラーやパーマを繰り返していくと髪の毛にダメージが表れてきます。

このダメージをなくすために、今度はトリートメント剤で補修しようとします。

けれども、このトリートメント剤の多くにも界面活性剤が含まれています。

コーティング力があるので、つややかにみせることができます。

けれども、実際は髪のキューティクルがはがれやすくなり、髪のタンパク質も変性してさらに傷みやすくなっているのです。

このようなヘアケアを繰り返すことで、どんどん髪の質が低下していき、薄毛への道へ進むことにもなるのです。

朝、シャンプーをしている

「夜は疲れて、シャンプーする気力がないから」

「夏は起きると頭や体がべたついているから」

と朝にシャンプーする習慣の人はけっこういます。

頭皮のバリア機能が高い人はいいのですが、そうでない人は朝にシャンプーすると、パサつく感じがあります。

本来ならば、夜にシャンプーして頭皮の緊張をほぐし、睡眠することで、副交感神経が優位になって体全体の血行がよくなり、疲れをとったり、傷ついた部分を修復する働きがあります。

これが、朝シャンプーして頭皮をほぐしたとしても、交感神経のほうが優位になっているので、修復には向かないのです。

(交感神経)起きて活動しているとき、ストレスを感じているときに活発に働きます。

(副交感神経)リラックスしているとき、睡眠中に活発に働きます。

頭皮の状態は人それぞれです。「もしかしたら自分は薄毛になるかも」と感じ始めたら、今までのヘアケアを振り返ってみてください。

読んでくださりありがとうございました。

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