乳液とクリームはどちらも肌に油分を補い、やわらかく保つためのスキンケア品です。
でもそれぞれどのように使い分けていますか?
使い方を間違うと肌はトラブルを招きやすくなってしまうのです。
今回は、肌の状態に合わせて乳液とクリームを使い分けるというお話です。
目次
そもそも乳液とクリームは必ずつけるもの?
30代までは皮脂の分泌は活発なので、乳液とクリームの量は少なくても大丈夫です。
しかし40代になってくると、皮脂の分泌が少なくなるため、油分の補給が必要になってきます。
「脂っぽいのはちょっと・・・」と思っていても、乾燥しやすい目元、口元には塗っておいたほうがよいです。
もうひとつ、乳液とクリームには油溶性の美容成分を肌に届けるという役目があります。
たとえば、おもな美容成分であるビタミンC誘導体には、油溶性と水溶性とがありますが、油溶性のほうが浸透性や保湿力、安定性が高いといわれています。
この油溶性の美容成分は、油に溶けやすいという特徴から化粧水よりも乳液、クリームのほうが配合しやすいのです。
乳液とクリームはどう違うの?
乳液とクリームの違い、それは水分と油分のバランスです。
乳液の油分は約20%前後と少なくて付け心地も軽めです。
対してクリームは油分が25~50%くらいのものが多く、硬めのテクスチャーで、付け心地はしっとりします。
乳液とクリームは両方使ったほうが美肌になる?
肌が乾燥しているからといって、油分を与えすぎると肌は自分で皮脂を出す必要がないと判断してしまいます。
そしてますます乾燥が進むのです。
乳液とクリームはどちらかひとつにするか、朝と夜に使い分けるほうが望ましいです。
特に最近のクリームにはエイジングケアをはじめとした美容成分が入っているので、肌の修復機能が高まる夜に使用すると有効です。
対して乳液には朝の使用を考えて、UV対策やメイクの下地も兼ねたものがあります。
乳液とクリームのつけかた
●手のひらに適量(100円玉程度の大きさ)をとり、両手のひらにのばしてTゾーン以外の全体になじませます。
●Tゾーンには控えめにつけます。
皮脂の特に多い人はつけなくてもよいくらいです。
●目元、口元など乾燥しやすい部分には重ねづけをします。
仕上げに両方の手のひらで顔全体を包み、やさしく押さえましょう。
ツヤ肌を決める朝の乳液
朝のお手入れの最後は乳液です。
ここで大切になるのはUVケア入りの乳液を使うことなのです。
UVカット効果のあるものは、化粧下地やファンデーションにも入っていますが、どうしてもこの2つは時間とともにはがれやすくなってしまいがちです。
ここでは基礎的なお手入れの段階でUVケアを済ませておくのがポイントとなってきます。
こうすることで、はがれるリスクもかなり減らすことができます。
しかも最近のUVカット入りの乳液は質感もよく、仕上がりのしっとりとした商品が増えてきています。
だからクリームを使わなくても、UV乳液でしっかりと保湿ができてお手入れを終わらせることができます。
ただ、その中でもUV=肌にきついと思っている人もいらっしゃるかもしれません。
たしかに前まではオイルがギットリしていて肌に優しいとはいえないものもけっこうありました。
でも今のUV乳液は*1)オーガニックコスメや*2)ドクターズコスメのものも発売されてきており、あらゆる肌のタイプの人にも対応できるものがたくさんあります。
*1)オーガニックコスメ・・・石油由来の界面活性剤、防腐剤などの肌や環境に負担をかけるような成分が含まれていない化粧品のこと
*2)ドクターズコスメ・・・はっきりとした分類はされていませんが、国内での受け取り方としては、開発に医師がかかわったもの、または院内で使用していたものを製品化した場合のものをドクターズコスメと呼んでいるようです。
商品化するにあたっては医薬品、医薬部外品にあたるものは含まれていないといえます。
なるべくお肌に負担をかけたくないという方には、天然水を配合したものも人気です。
UVケア関係の商品は毎年毎年、進化をしています。
今の瞬間でもとてもパワーアップをしているのです。
なんとなく、昔と同じ日焼け止めを使っていたり、肌が弱くて同じ商品しか使っていなかったりする人も、ほかのものを試してみる価値はあるでしょう。
これを機会に新しいUVケア品を調べてみてはいかがでしょうか?
朝にクリームを使わないほうがいい理由
クリームは一見、肌が潤っているようにもみえますが、べとっとした感じが残り、ファンデーションがのせにくいのです。
今はUV乳液の機能が高いので、肌にほどよいしっとり感を残しながらもベタベタせずメイクができるので、クリームを使わない方が望ましいのです。
間違った乳液とクリームの塗り方
(顔全体に均一に塗る)
顔の部位によっては皮脂の量、乾燥具合が変わります。
皮脂の多い部分は少な目、乾燥部分には重ねづけをしていきましょう。
(マッサージしながら塗る)
けっこう、やってしまいがちな塗り方です。
少量の乳液やクリームでマッサージすると肌との摩擦が起こり、肌を傷めます。
かといって多い量だと油分が過剰となり肌に負担を与えてしまうのです。
リップクリームはここでも使おう
「すぐにリップの色が落ちてしまう」
「唇がすぐに乾燥してガビガビになってしまう」
という人には、リップクリームを取り入れてはいかがでしょう。
もしかしたらメイクの最後、口紅を塗る直前にリップクリームを塗っている人が多いと思います。
でもリップクリームはスキンケアの最後に塗る習慣にすると忘れませんし、顔の皮膚と同じくクリームで唇を柔らかく、湿らせた状態にしておくことで、いざ口紅を塗るときにうるうるとしたリップになっていくのです。
やはりここでも保湿力の高いリップクリームを選ぶことがポイントとなります。
唇が乾燥しているからといって、舌でなめてはいけません。
ますます乾燥させてしまいます。
リップクリームが浸透するどころか、口紅さえ塗ることもできないくらい乾燥してしまった場合は、ワセリンとはちみつを1:1の割合で混ぜたものを唇に塗ってラップで3分ほど覆ってパックをするのもひとつの方法です。
(ただし、はちみつで唇がかゆくなることもまれにあるので、少しでもおかしいなと思ったときはすぐにパックを中止してください)
とりあえず、リップクリームを化粧水などのお手入れセットと一緒にしておけば、お手入れの仕上げにつけることを忘れずにすみます。
リップクリームもスキンケアの一部です。
朝のメイクの時に忘れず必ずリップクリームを塗ってください。
乾燥知らずでなめらかな唇をキープしましょう。
読んでくださりありがとうございました。